メダカをこれから屋外で飼育しようって思っている人はどんな容器に入れてどんな容器で飼おうと思ってますか?
よくある容器だと睡蓮鉢だったり発泡スチロールだったりプラケースだったりしますね。
せっかくメダカを飼うのであれば、ビオトープにして飼ってみませんか?
自分の飼育している実感なのですが、水草(ホテイソウやマツモ)しか入っていない容器とビオトープを比べるとビオトープの方が生き生きしています。
やはり自然に近い方がメダカにとっても良い環境なのでしょうね。
ビオトープとは何か?
ビオトープはbio(命)とtope(場所)を組み合わせて作られた言葉になります。
ビオトープを正式に定義していけば色々と難しいことがでてくるのですが、一般の人に浸透しているのは、『屋外で植物と生き物(メダカやエビなど)を自然に近づけた環境で育ててみよう』ぐらいの感覚ですね。
最近では、小さな鉢やプラケースの中で人工的に生態系をつくることをビオトープということが多いかもしれません。人が手を加えなくても、飼育容器の中で生態系ができて、自然の風景を楽しむことが出来ます。
ビオトープ管理士って資格もあるみたいで興味はありますが、実生活には役にたちませんね。
話が逸れましたが、ホームセンターなどでも、春先から秋前ぐらいにかけて店頭にビオトープ作成コーナーがあったりするので、見たことがある人もいるでしょう。
手軽に作れることも人気のひとつかもしれませんね。
メダカをビオトープで飼う前にすること
思い立ったが吉日といってすぐにメダカと容器と…って必要な物を揃えて、さあ始めよう!ってなる前に、しっかり計画してから作りましょう。
何事も準備が大切ですよ。特につぎのリストに挙げたことは大事です。
- 設置場所を決める
- 飼育容器を決める
- 飼育容器に入れる土や砂を決める
- メダカと一緒に飼う生き物を決める
ビオトープを作り始めるのは春から初夏にかけての季節に作るのが良いと思います。
夏の猛暑になる前に環境を落ち着かせると、その後の管理もしやすいですし、冬は生き物も活性が下がり植物も枯れてきてせっかく作ったビオトープが寂しくなりますしね。
ビオトープの設置場所を決める
ビオトープの設置場所にもポイントがあります。
- 日当たり
- 盗難や生き物対策
- 雨対策
日当たり
ビオトープは自然を再現した飼育方法だから常に直射日光の当たる日当たりの良い場所に置いてあげよう!って思うかもしれませんが、それはオススメできません。
本当の自然環境なら日当たりが良くても、水量もたくさんあるので極端に環境が変化することはありませんし、木陰や日が当たらない場所があり、水温が高くない場所に避難することもできます。
ですが人工的に作ったビオトープ環境では、水量も少ない閉鎖環境なのですぐに水温が高温になってしまいます。
水温が高い状態が続くと水中の酸素量が減り、バクテリアが死んで生態系のバランスが崩れ、最終的にすべての生き物が死んでしまいます。
そう言われても、日当たりの良い場所にしか設置することができないって人は、スダレや日除けタープなどを使用して、一日中日光が当たらないように工夫しましょう。
盗難や生き物対策
メダカなんて盗む人がいるの?って思うかもしれませんが、最近は高級メダカや綺麗なメダカが流行っているので玄関先など人目につく場所に置いていると盗まれるってこともあるので注意が必要です。
また地域によってはアライグマに食べられたって話も聞きますし、鳥に食べられるってこともあるので、実情に合わせて網の設置も必要になってくるでしょうね。
雨対策
屋外飼育で気をつけることは日当たりだけでなくて、雨のことも気にしないといけません。特に近年はゲリラ豪雨など突然大量の雨が降ることもありますし、線状降水帯でずっと大雨に見舞われる場合もあります。
雨がたくさん降り込むような場所に置いていると、雨水対策をしていない場合、水が容器からあふれて流れ出しますが、そのときにメダカも一緒に逃げてしまうこともありえます。
実際雨対策を忘れていて、雨の中容器を確認に行くと、容器の外(地面の上)をメダカが泳いでいたこともあります。
また、飼育容器が小さいと、大量の雨水が容器に入り飼育水のバランスが崩れメダカが病気になってしまうおそれもあります。
なるべく雨水が入らないように庇などの下に置くか、蓋をかぶせるなどの対策が必要になってきます。
スダレをかけると、雨水が入る量も減るし日光対策もできるし一石二鳥ですよ。
うちでは飼育容器にスポンジで排水するようにしたり、塩ビパイプで排水口を作ったりして雨水対策をしています。
飼育容器を決める
個人がビオトープを作る場合によく使われるのは次の3種類でしょうか。
- 睡蓮鉢
- プラ舟
- 発泡スチロール
ビオトープに使う容器は入る水量が多ければ多いほど良いです。
水量が多ければ多いほど水質や水温の変化が緩やかになります。
容器内には土や砂も入れるので、たくさん水量が確保できるような容器が良いでしょう。
睡蓮鉢
自分は使っていませんが、睡蓮鉢は色々なデザインがあるし、玄関先に置いていても違和感なく使えます。
陶器なのでプラスチックに比べると水温の変動も緩やかですし、劣化して割れたりすることもありません。
それに頑丈ですね。その分重たいですけど。
今後、1つは睡蓮鉢でビオトープを立ち上げてみたいです。
プラ舟
自分が使っているのは画像のようなプラ舟やトロ舟って言うセメントを混ぜたりする容器です。
色はだいたい黒か緑ですね。
とても丈夫で容器の大きさも種類があるので設置場所に合わせた大きさを選ぶことができます。
屋外で紫外線に長く当たっていても劣化しにくいので、ビオトープを作るのにも最適です。
うちで今設置しているビオトープは220サイズのプラ舟になります。相当大きいのですが、その分レイアウトにも幅をもたせることができるので、色々レイアウトを変える楽しみがあります。
プラ舟でビオトープを作るデメリットは、見た目が人工感ってことでしょうか。
木枠を作って少しでも見えなくする努力をしている人も居ますね。
ホームセンターに売っているジャンボタライは、紫外線の影響で劣化して割れる事案があったので、自分的にはビオトープに使用するのをオススメできません。
発泡スチロール
発泡スチロールでもビオトープを作ることが可能です。発泡スチロールは保温性も高く安く手に入るので使っている人も多い容器ですね。
メダカ飼育用に黒い発泡スチロールを使用している人も居ます。自分もメダカ用に黒い発泡スチロールを持っていますが、最近は使用していません。
しかし発泡スチロールは屋外にずっと置いていると劣化してきて壊れることもあります。
蟻が発泡スチロールをかじって中がスカスカになっていることも…
発泡スチロールもプラ舟と同じように見た目が人工的なので置き場所も選びますね。
飼育容器に入れる土や砂を決める
土は水を浄化するバクテリアの住処になって、水草を植えるなら必ず必要になってきます。
土や砂も種類がたくさんありますが、メダカのビオトープ初心者にオススメできるのは赤玉土になります。
赤玉土は関東平野に広がる火山灰が降り積もって出来た関東ローム層の赤土から作られています。無機質で水質を弱酸性にしてくれるのでメダカや水草にピッタリの土といえます。
それにホームセンターで安く手に入りますしね。
大磯砂や川砂などでも良いのですが、水草を植えようと思っているなら赤玉土の方が良いです。
土を入れることで濁りの心配をするかもしれませんが、赤玉土の場合、容器内に入れる前にシャワーなどで細かい砂を洗い流せば、最初は濁りが出る場合もありますが、すぐに綺麗な状態になりますよ。
一緒に飼う生き物を決める
ビオトープを作ったらメダカだけだと寂しくなってくるかもしれません。
そこでメダカと一緒に飼っても大丈夫な生き物を紹介します。
- ミナミヌマエビ
- タニシ
ミナミヌマエビ
ミナミヌマエビはホームセンターやペットショップなどで安く売られている小さいエビです。
エビはメダカが食べ残して沈んだ餌を食べてくれたり糸状の苔を食べてくれたりする役割があります。
自分は地元の川でガサガサして捕まえたので、ミナミヌマエビじゃなくてただのヌマエビかもしれませんが、ビオトープ内で数年一緒に暮らしているので問題ありません。
それにビオトープ内でも繁殖することができるので、うまくいけば買い足す必要もありません。
同じエビでもテナガエビは入れたらダメです。メダカが食べられてしまいます。
ヤマトヌマエビやスジエビは、弱ったメダカを食べます。
タニシ
タニシはビオトープの水質浄化の役割と容器の壁面などについた苔を食べる役割があります。
ミナミヌマエビと同じようにメダカの食べ残した餌も食べるので、水が汚れにくくなります。
タニシは卵を産みません。
ゼリー状の卵やピンク色の卵を産んでいた場合、それらはタニシではないので、早めに除去しないと、あっという間に容器内に大繁殖してしまいます。
スネールと呼ばれるそれらの貝はメダカの卵も食べるのでビオトープ内に入らないように注意が必要です。
タニシは生息している場所にはたくさんいるかもしれませんが、自分の周囲では野生のタニシを見たことがないので、オークションで購入しています。
ホタルの幼虫が食べるカワニナはたくさん川にいるんですけどね~
梅雨があけたら新しいビオトープの立ち上げをしようと思っているので、良かったら見にきてください。
コメント